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2012年7月14日 (土)

私のツボ9「おいしい作品ベスト3」

『ぶたぶたカフェ』、無事に発売になりました。
 みなさま、お買い上げありがとうございます(´ω`)。現在はネタバレあとがきに何を書こうかと考えている最中です。

 ところで、前の記事でのロカさんのコメントから、思い出したことがあります。
 ツイッターではちょこちょこ食べたパンケーキやホットケーキの画像などを載せていました(ブログではマイフォト「おいしいもの」をそっと更新)。パンケーキ、ホットケーキといえば『ちびくろサンボ』ということで、多分その流れから「おいしそうな絵本ベスト3」というのを発表したのです。

(※ここからは、読み返していないのでおぼろげな記憶になりますが、食べ物のことなので妄想が増幅されている可能性があるとお断りを入れておきます)

 とはいえ、絵本に限っていえば、ベスト2というのはかなりの人が同じではないかと思うのです。
 それは先に出した『ちびくろサンボ』と『ぐりとぐら』です。
『ちびくろサンボ』の虎のバターで作ったパンケーキと、『ぐりとぐら』の大きなかすてら。これに惹かれない子供などいるのでしょうか。
 私の場合、一位は『ぐりとぐら』で、二位が『ちびくろサンボ』です。
 実質五位まで考えないとベスト3にならないんじゃないか、というツッコミはなしにして、問題は第三位。
 タイトルはすっかり忘れていましたが、『ゆうちゃんのみきさーしゃ』でした。
 その時は、
「ミキサー車の中に雪とか卵とか牛乳入れてアイスを作る話」
 とか言ってましたけど(^^;)。

 で、ロカさんのコメントです。『ぶたぶたカフェ』を読んで思い出されたという『風と共に去りぬ』の一シーン。
 ほぼ冒頭にある、スカーレットがパンケーキを食べるこのシーンは、私の中にも鮮烈に残っております。
 確かスカーレットは、マミーからパンケーキとハムを食べろと言われたはず。「肉汁のスープの中に浮かんでいるハム」というような描写があったように思います。これってもしかして、グレイビーソース?
 どちらにしても、日本人のハムの食べ方ではないっ、と思った田舎の中学生の私。さらにびっくりしたのは、スカーレットがパンケーキをハムの肉汁にひたして食べる、という描写。
 パンケーキというかホットケーキにはハチミツしか知らない(当時はメープルシロップすらも知らない)私は、計り知れない衝撃を受けました。
 ……今思うと、なんでこんなのでショックを受けてたんだ、と思いますが(´∀`;)。

 そこで考えたのは、絵本では上位が割とわかりやすい「おいしそうな作品」を、小説で決めたらどうなるんだろう、というもの。
『風と共に去りぬ』もかなり印象に残っているものなのですが、おしくも圏外でした。
 いろいろ考えた結果、すぐに出てきた三つで順位を考えてみました。

 第三位 サリンジャー『フラニーとゾーイー』
 いつまでも手をつけられないチキンサンドイッチ

 ボーイフレンドと話し合うために喫茶店(?)にいるフラニー。雲行きが怪しい話し合いの中、注文したサンドイッチを食べるタイミングがつかめない。
 というような話だったと思う。二人の話は、別れ話か妊娠したとか何とか──違ってたらすみません。orz
「食べない」ということで、かえって印象に残った一品。「食べろよ! 早く食べて、どんな味か教えろよ(゚Д゚)ゴルァ!!」と思っていたに違いない中学生の私。
 結局フラニーが食べたかどうかは憶えていない。正しいチキンサンドを私はまだ知らない。

 第二位 大藪春彦『汚れた英雄』
 ハンティングした熊の肉を焚き火でローストするシーン

 いや、単なる牛肉かもしれないのですがね(´ω`;)。熊は仕留めただけで、食べてはいなかったかもしれない。ここら辺はドリーム入ってる可能性あります。
 しかし、ローストした肉の描写が微に入り細に入り、垂涎ものだったことははっきり憶えています。残ったお肉をお昼のお弁当にするってところもステキ。
 大藪さんの食べ物の描写は他にも秀逸なものが多かった。バター入りのコーヒーとか真似したけど、ちょっと飲めなかったな(´・ω・`)。コーヒーをインスタントにしたのが敗因だったかしら。

 そして一位。
 これは女子ならうなずく人が多いかも。男性はどうなんでしょうか。

 第一位 エクトル・マロ『家なき少女』
 池のほとりの廃屋で一人暮らしした時の食事

 いわゆる『ペリーヌ物語』です。原作は現在『家なき娘』のタイトルで販売されています。
 手製の竿で魚を釣ったり、缶詰で作ったフライパンで水鳥の卵を焼いたり──というサバイバルで自由気ままな食生活が、小学生の私にはたまらなくうらやましかったものです。
 児童文学や少女小説、家庭小説はちょっと反則かな、とも思うのですが、排除もできないのでね。『小公女』の屋根裏部屋の豪華な食卓とか、『赤毛のアン』の数々のお菓子など、忘れられないものがいっぱいあるからなあ。その中でも特に印象深いのがこの作品なのでした。

 いつか映画や小説の「おいしいもの」を集めた本を書きたい──というのが、私の目下の夢です。
 まずはいろいろ思い出して、読み返したり見返したりして準備しとこうかな。
 そして、四年ぶりのコラムであることは、特に触れずに終わるのであった。

  

  

『汚れた英雄』は新品ないのね……orz

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コメント

先生、こんばんは!

先生も印象に残っていたんですね、あのシーン。あの『肉汁』って何なんでしょうね?謎です。

おいしいもののエッセイ本、ぜひ書いてください!!

エッセイでなくてもホスト役をぶたぶたさんにしてもらって、物語っていただいてもよいかと!(個人的には二倍美味しくてうれしいんですが……)

あとがきも楽しみにしています。
暑いですね、無理をなさいませんように!

投稿: ロカ | 2012年7月15日 (日) 19時13分

大藪春彦『汚れた英雄』とは意表突かれました。
ありましたね。そういうシーン。3キロのボロニアソーセージとか、とにかく量が多いのが印象的でした。

投稿: きさ | 2012年7月16日 (月) 09時30分

ぶたぶたカフェ、読みました!!
期待通りの面白さ!!
お腹も空いてきます(^-^;
泰隆君と我が家の家庭環境が似ているところも
興味深く読めました。

『家なき少女』は、私も大好きで
何度も読み返し、「わたしだったら‥」
と、空想していたことを思い出しました。

最近仕事が忙しすぎ。
私も『こむぎ』でご飯が食べたいな!
力が湧いて仕事に挑めそう。

本日は猛暑日の予報。
早くも暑く、何もしなくても汗が噴き出してきます。
先生もお身体に気をつけて、お過ごしくださいm(_ _)m

投稿: ちび | 2012年7月16日 (月) 10時18分

おはようございます^^
今朝読み終わりました。
読み終わってから、毎回満足感と…ぶたぶたさんにもっと会いたいという、何だか切ない気持ちが交差します。

「ぐりとぐら」読んだこと無いけど、もう孫になるかな^^;
機会があれば買ってみよう。

泰隆君の母に対する男心というか、思いやり
すごく良かったです。共感できるところたくさんありました。
先生の次回作、今から期待しています。
御無理せず、わがまま言いますが頑張ってください。
また、こちらにお邪魔しますね。

投稿: ゆいち | 2012年7月18日 (水) 08時05分

先生、読み終わりました(≧ω≦)bうぅんっ今回も心温まるお話を有り難うございますっぶたぶたシリーズ最高です☆
ちびくろサンボっ懐かしい!幼い頃読んだ覚えがありますぅ。タイトルをはっきり覚えてないのですが、カラスのパン屋さんとかいう絵本をご存知ないですか?凄く沢山の種類のパンに心奪われました~ 先生、ぶたぶたを読むとき、主人公になりきって読むのですが。。読めば読むほど気になりますっ ぶたぶたの鼻には穴があいてるのか?きっと体全体で香りを味わってるのかな(笑) いつか、ぶたぶたの秘密という本を出して下さいな☆ 気になって気になって仕方ないですぅっ

投稿: Mayao | 2012年7月18日 (水) 20時00分

「ちび黒サンボ」と「ぐりとぐら」は確かにテッパンと思います。
おいしそうな作品に、私は日経新聞夕刊で連載中の「ファミレス」(重松清先生の作品)をあげたいです。
最近流行り(?)の料理紹介マンガのごとく、作中に色々と料理と簡単な手順が紹介され、読んでてお腹が空いてきます。
夕刊のない日が残念な程に夢中です。

投稿: haya413 | 2012年7月21日 (土) 19時40分

 みなさま、『ぶたぶたカフェ』読んでいただき、ありがとうございます〜。

>ロカさん
 こちらこそありがとうございます。書いていて楽しかったです。
 エッセイ本というか食いしん坊本は考えてはいるのですが、いつ実現するやら……。
 長い目でお待ちください(´ω`;)。

>きささん
 ボローニャソーセージ! そういえば!
 卵五個使ったオムレツとか、バケツみたいなサラダとか──主人公、何かするたびに大量に食べてましたね。量が多いと「おいしそう」と感じるのは中学生っぽいなあ、と今思いました(´∀`;)。

>ちびさん
『家なき少女』は私の周りの本好き女子が全員、
「ああいう生活してみたい!」
 と言う本でした(´∀`)。みんな読んでいるっていうのにも驚き。女の子の口コミってすごいです(^^)。

>ゆいちさん
『ぐりとぐら』はお孫さんにぜひ! 同じ作者の『いやいやえん』も大好きな本です。
 自分でまず読んで、気に入ったものをあげられるのが絵本の楽しみではないかって思います〜。

>MAYAOさん
『カラスのパン屋さん』は本屋で見かけたことはありますが、まだ読んだことないのです、ごめんなさい──と書いてから検索して表紙見たら、読んだこと思い出しました(^^;)。
 でも、大人になってから読んだものなので、そんなに強烈に残っていないんですね、きっと。子供の頃の刷り込みってすごい……。

>HAYA413さん
『ファミレス』は知らなかったです。
 ファミレスも妙な魅力がありますよね。デパートの屋上の食堂とか。
 ノスタルジーを呼び起こすものだからでしょうかね……。

投稿: 矢崎存美 | 2012年7月24日 (火) 16時37分

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