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2010年12月18日 (土)

『キッチンぶたぶた』ネタバレあとがき1

 恒例のネタバレあとがき、『キッチンぶたぶた』編です。
 ネタバレなので、ご注意ください!
 と言いながら、食べ物の話ばかりかも、と思っていますが(^^;)。
 ではまず、最初の作品『初めてのお一人様』から。

 主人公・由良の、病院の喫茶店でナポリタンとスイカを食べた思い出──スイカについては私自身のものです。東大病院の喫茶店だったかなー? 行くたびに食べていた記憶があります。
 ナポリタンもそうなんですが、厳密に言うと私はその時、患者だったのです。高校生の時に入院していた整形外科病院には、病室を改造した小さな喫茶店が病棟の中にあり、私はそこで、昼食も食べずにナポリタンを食べ、コーヒーやジュースを飲んで、本を読んだり他の患者さん(怪我での入院なので、私も含めてけっこう元気なんだよね(^^;))と話しながら過ごしていました。狭苦しいんだけど、元病室という異質な空間が気に入っていたのだと思います。
 そこで食べたナポリタンこそ、鉄板に赤い油がギトギトと残る身体に悪そうなものでした。病院で、しかも病棟のど真ん中で出して(食べて)いいんかよ(´ω`;)、と高校生の私でも思ったものでしたよ。
 私のナポリタンの原点はその喫茶店のものですが、今回キッチンやまざきで出したものにもちゃんとモデルがあります。最近モヤさまに出ちゃって混んでいるらしいので、店名は内緒(あとで出すかも?)。うちの地元にある「洋食いしだ」です(ググると場所はバレバレ(^^;))。『ぶたぶたと秘密のアップルパイ』のランチオムライスのモデルもそこです。
 しかし、店構えは全然違います。バラがわっさー咲いている外観のモデルもあるのですが、そこは本当にブティックだったりします。『初めてのバイト』で出てくる土手の風景も含めて、現在私が住んでいる街が元になっています。
 ナポリタンで油がギトギトにならないのは、ラードを使用(揚げ物なども)しているからのようです。そういえば、サラダ油がポピュラーになる前は、家庭でもラードを使っていたなあ。少なくとも、うちにはありました。

 ガンボスープ(ガンボ)について。
 キッチンやまざきに何か名物料理みたいなものを作りたい、と考えた時に思い浮かんだものです。
 アメリカ南部を舞台にした小説に「ガンボは家庭ごとに違う」と書いてあり、それから気になっていた料理でした。主人公がニューオリンズに住んでるとか、そういうのだったかな?
 実は、その小説のタイトルは忘れてしまったのです……。アメリカ南部の小説ってすごくたくさんあるし、印象深いものもいっぱいある。でも、その小説全部にガンボが出てくるわけじゃないんだよね。ていうか、料理自体があんまり出てこない。最近、「おいしそう!」と思うような海外小説ってほとんど読んでないですよ。登場人物が何食べているか、何を食べようと思うかは、私の小説では大切な心理描写の一つのつもりなのですが、アメリカ人って食に興味ないのかなあ!? それとも、私の食い意地が張りすぎているだけ?(今年読んだ本でおいしそうと思ったのは、サラ・アディソン・アレンの『林檎の庭の秘密』くらい。でもこれ、南部の話だけどガンボは出てこないんだよね)
 ガンボは、ドロッとさせてカレーみたいにご飯と一緒に食べたり、サラッとスープのように飲んだり、と使い勝手がよさそうなのも日本人に合いそうと思ったのですよ。鶏肉を使えばリーズナブルだし、野菜もたくさんとれるし、辛みも唐辛子でつけるのでなじみやすい。ぶたぶたが力説したように、「夏でも冬でも」のオールシーズンスープになりそう、と思ったので、ガンボをキッチンやまざきのハウススープにしてみました。ネットで検索すると、簡単に作れるレシピもあります。私は根性がなくて、食べに行っちゃいましたけど……orz

 ポークチャップについて。
 銀座の洋食の老舗「煉瓦亭」で食べたことがありますが、私が知っている──というか、私が作ったことがあるポークチャップとは全然違ったよ! 確か、パイナップルが載ってました。まさに「洋食」であり、もちろんおいしかったですが、ご飯のおかずって感じではなかった。
 キッチンやまざきのポークチャップはご飯にとても合いますよ。何たって、『刑務所の中』のレシピを参考にして作ったからね!
 昔、夫が映画『刑務所の中』のパンフレットのイラストを描いたのですが、それが刑務所で出される食事(料理)のものだったのですね。その時、写真がないかわりにレシピ(パンフにも載っていた)があったもんだから、ポークチャップを作ってそれを元にイラストにしたのです。
 でも今、レシピをちょっとネットで調べたら、どちらかというと煉瓦亭で食べたような厚切り豚肉を使ったものが多かったなあ。私が作った──つまりキッチンやまざきのは、薄切り豚肉に小麦粉をまぶし、揚げ焼きのようにして、ケチャップとウスターソースのタレにからめる、というものです。ビューでしたよ(´д`*)。ご飯が進む進む。
 そういえば、この映画の主演は、ぶたぶたの「山崎」という名字の由来にもなった山崎努さんですね。

 

 

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コメント

もう、ぶたぶたさんの作るお料理すべてが本当に食べたいものばかり!
読んだその日は早速プリンを買いに走りましたもの
(^_^;)

次回作・・・・食べ物ネタもいいけど、ぶたぶたさんを岸和田のだんじりのてっぺんに乗ったところを見てみたい。。。
お祭りシリーズなんて、どうですか???

投稿: らるざ | 2010年12月19日 (日) 23時02分

>らるざさん
 プリンがなぜか大人気(^^;)。
 洋食屋さんなのにプリンって思いながら書いたんですけどね。

 来年のネタをまた考えないといけないのですが、お祭りですか──。ふっと話が浮かぶこともあるんですよねー。うじゃうじゃ考える時のキーワードにいたしますよ。ありがとうございます!

投稿: 矢崎存美 | 2010年12月20日 (月) 19時34分

こんばんは!

次回作のお話ですか。ぶたぶたさんのセラピストなんかよいですねぇ。

料理を作るぶたぶたさんも、ぶたぶたさんのつくる数々の料理も大好きなんですけど。

お話を聞くお仕事がぶたぶたさんには似合うとおもうんですよね。
あ、でも基本ぶたぶたさんはひとのはなしをじっくり聞くひと(ぬいぐるみ)ですけどね。

無理せず、次回作もゆっくり書きあげてくださいね。
楽しみにしています。

投稿: ロカ | 2010年12月20日 (月) 20時16分

>ロカさん
 セラピストとかカウンセラーとか精神科医は、ずーっとネタとしてはあるのですが、話が浮かばないんですよね……(^^;)。
 冒頭シーンは決まっていても、そこから先が難しかったり。ぶたぶたには何をやらせてもかまわないのですが、話になるかならないかもわからないので困ります〜(´∀`;)。

投稿: 矢崎存美 | 2010年12月21日 (火) 07時39分

やっと読みました。
どの話も料理、美味しそうでした。

投稿: きさ | 2010年12月25日 (土) 09時27分

週末にやっと読めました~(*^_^*)
相変わらずほっこりほっこり、そしてちょっぴり切なくなる雰囲気が素敵でした。
ぶたぶたさんシリーズ大好きで、今まで読んだものも何回も読み返してしまいます♪

慌しい年の瀬ですがお体に気をつけて執筆活動頑張って下さい。

\(^o^)/ツイッターもフォローさせていただきました♪

投稿: マエアシ恵 | 2010年12月26日 (日) 09時22分

>きささん
 お読みいただき、ありがとうございます〜。「美味しそう」というのが今作一番のほめ言葉です(*´ω`*)。

>マエアシ恵さん
 お読みいただき、ありがとうございますー。
 Twitterのフォローもありがとうございます。愛想のない、ぽつぽつなつぶやきですが、たまに「あ、生きてる」くらいにお楽しみいただけるとうれしいです。

投稿: 矢崎存美 | 2010年12月27日 (月) 07時46分

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