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2009年3月10日 (火)

青い城


 ああー、すっごくよかったです……。

 モンゴメリの作品は、アンやエミリーのシリーズ、その他シリーズものでないのも読んでいたつもりですが、これは全然知りませんでした。
 オールドミスという言葉も最近は聞かなくなりましたが、主人公のヴァランシーは周りにそう言われっぱなしの29歳。母親や親族の言うことをおとなしく聞くだけの人生にいやいやしています。ところがある日、医師から「心臓の病気で、もう長くない」と言われ、今までの生活を捨てて自分の思い通りに生きることを決意します。
 ジャンルから言えば大人向けのロマンス小説になると思いますが、ヴァランシーが心の中で吐く毒舌には思わず笑ってしまうし、カナダの自然(プリンス・エドワード島じゃないんですが)を描写する時の言葉は涙が出るほど美しい。本筋のストーリーはお約束──というか、最近のでもこういうのあったぞ、というくらい基本なんですが、だからこそ古さは感じられない。連綿と受け継がれてきた“女の子の夢”が詰まっている物語です。
 モンゴメリのロマンス小説は、もう一冊、同じ角川文庫から出る予定だそうで──楽しみだ。

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