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2008年12月22日 (月)

『訪問者ぶたぶた』ネタバレあとがき4

『訪問者ぶたぶた』のネタバレあとがき、その4です。
「ふたりの夜」について。

 最初考えた時、マンガ家の先生は男性でした。
 これを書くに当たって、予定どおり男性にしようと思いましたが、編集さんの「女性の方がいいんじゃないか」という意見と、他の作品の主人公とのバランスを見て、女性にしました。男性のままだったら、全然違う話になったかもしれません。というか、当初の予定では、ぶたぶたはとってもスーパーなアシスタント兼メシスタントという設定だったのです。絵も料理も上手なぬいぐるみの存在を吹聴して回る先生のことを心配したアシスタントたちが戻ってくる、という話のはずでした。
 けどこれも「伝説のホスト」と同じで、「マンガがうまいなんて、いくら器用なぶたぶたでもそれは無理あるだろう?」と思ってしまったんです。ぶたぶたの存在はパラレルなので、時間軸に合わせようとするのは難しいのですが、基本設定はどの話でも同じです。この作品でだけプロ並みに絵がうまい、という設定にはできないし、それはやっぱり不自然です。
 途中までは「絵がうまい」という設定で書いていたので、書き直しの必要性が出てきました。最初は海棠とぶたぶたが普通にやってくる、という話に直しましたが、これでは全然楽しくない。そこで、先生が自室に閉じこもって描く人ということにして、その間に海棠が絵を、ぶたぶたは料理や掃除をする、という分担制にしてみたのです。
 ぶたぶたを初めて読む人だとオチが読めたかもしれませんが、ずっと読んでいる人だと、「きっとぶたぶたは絵も上手なんだろうなあ」という解釈をしてくれるんじゃないか、という都合のいい私の希望が詰まった作品になりました(^^;)。いや、どんなふうに読んでも全然かまわないんですけどね。

 書き終わってから、安武わたるさんに読んでいただきました。実は、最初にこの話を思いついた当時に、彼女と彼女のアシスタントさんに話を聞いたこともあったのです。こんなに時間がかかってしまって、すみません……orz 細かいエピソードが浮かばないで放置してしまっていたのですが、主役を男性から女性にしたら割とすんなり書けたので、そこら辺にひっかかっていたのかもしれません。
 書き終わったあとに安武さんにたずねたのは、
「絵を描く人が二人で〆切前日の場合、どのくらいの枚数のものを、どのくらいの時間をかけて、どんな配分で描いていくのか」
 という具体的なこと。わからない部分はぼかして書いてましたから、それらを盛り込んで推敲するつもりだったんです。ところが原稿を読み終わった安武さんに、
「このままでいいんじゃない?」
 と言われて、そのとおりにしてしまいましたよ(^^;)。この程度なら、ぼかしておいた方がかえっていいんじゃないか、ということだったので。具体的なことを聞いた上での修正はしましたが、ほとんどそのまま。
 安武さーん、本当にお世話になりました。どうもありがとうございましたー! やっと書けたよー!

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コメント

こんばんは、矢崎さん。
はい、矢崎さんの目論見どおり、「ぶたぶたは絵もうまいんだー」と思ってしまいました。
そうですね、いくらなんでもそこまで完璧だと面白くないですよね。
器用なぶたぶたさんの苦手なところを知ることができて、ちょっとうれしいかもしれない今日この頃でした。

投稿: 如月ゆかり | 2008年12月22日 (月) 20時04分

 こんにちは、如月ゆかりさん。
 ありがとうございます。その読み方が一番楽しめるものだと思っているんですけどね(^_^)。

投稿: 矢崎存美 | 2008年12月23日 (火) 08時46分

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