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2006年8月12日 (土)

宇山さん

 昨日8/11は、お世話になった編集さん、元講談社・宇山秀雄さんの告別式でした。62歳。今の時代ではお亡くなりになるには早すぎる年齢です。静かに見送ってまいりました……。
 私は星新一ショートショートコンテストの出身。宇山さんが編集していた「ショートショートランド」という雑誌の最終号に受賞作『殺人テレフォンショッピング』が載ったご縁で、デビュー前からおつきあいがありました。よく持ち込みをして原稿を読んでもらったり、ごはんをおごってもらったりしたものです。
 私のデビューは違う出版社からだったのですが、そのあとティーンズハートで書いていた時代は担当をしていただきました。けどそれ以降、なかなかお仕事をする機会がなかった……ちょっと残念。
 でも、最後にご一緒したお仕事は、実はぶたぶたを世に出したことでした。「メフィスト」という雑誌のショートショート特集の時、送った3本のうち、ぶたぶたの最初の作品『初恋』を選んでくれたのです。〆切を守って送った2本をボツにして、〆切過ぎてから送った『初恋』をわざわざ選んでくれた。「あれはよかったねえ」と言って。
 宇山さんがいなかったら、ぶたぶたシリーズは今この世にはなかったことになります。
 最後にお会いしたのは一昨年のとあるパーティーだったと思うのですが、私に会うなり、
「何でそんな葬式みたいなかっこうしてるの?」
 とおっしゃったのでした。黒地に紺色の刺繍のあるワンピースだったので、遠目だったり暗かったりすると黒一色を着ているようにしか見えなかったのですね。昨日、本当の喪服を着ている私を見て、また同じセリフ言いながらひょっこり起き上がってはくれないか、と思いましたが、それは無理でした……。
 ご冥福をお祈りします──ってあんまり言いたくないな。送る言葉としては無難だけど。何て言ったらいいのか、まだわからないです。人の死は、私の頭や心の中を止めてしまいます。普通の生活はできるけれど、確かに動かない場所がある。それがまた動き出すまで、待つしかないようです。

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